« いまむら養殖有限会社(今村さんちのうなぎ)

CPB(PT.Central Perutiwi Bahari インドネシア)・ショクリュー(山口県宇部市)

map

CPB(PT.Central Perutiwi Bahari)
インドネシアのスマトラ島南部にあるランプン地区。ここは、コープ九州が指定する「無頭えび(バナメイ)」の生産地の一つ※です。ランプン地区で、組合員のみなさんにお届けする「無頭えび(バナメイ)」を生産しているのは、インドネシアのCPB社。えさ工場・稚えびのふ化場・養殖場・加工工場すべてを自社で完備し、一貫した管理体制で品質の良い、安全・安心なえびを育てています。(※「無頭えび(バナメイ)」の生産地は、インドネシアとタイです。)
CPB社の養殖事業は、インドネシア政府との共同プロジェクトにより進められ、政府の開発許可を得た地域に限り開拓しています。また、排水路にマングローブを植林するなど、環境保全にも努めています。

(株)ショクリュー
コープ九州の「無頭えび(バナメイ)」の原料となるバナメイえびの、現地での養殖状況の確認および買い付け、輸入したバナメイえびの製品加工(検査と袋詰め)を行なっています。

CP社(PT.Central Proteinaprima)
インドネシアとタイでバナメイえびを養殖し、世界一の生産量を誇る養殖会社。CPB社(PT.Central Perutiwi Bahari)はその子会社で、インドネシアの3つの地域に、えさ工場・稚えびのふ化場・養殖場・加工工場を完備。自社の一貫した管理体制でバナメイえびの養殖を行なっています。

見える安心!『食の履歴書』

品目:無頭えび(バナメイ種)
出荷:通年
原産国:インドネシア 最終加工地:日本(山口県宇部市)

動画(約20分)で養殖池や工場の様子を見てみる。 → コープ九州生産情報「バナメイえび産地視察」

 

込められた思いがある!『人と商品のプロフィール』

良い水質環境で育つ、元気な「バナメイえび」。

DSC_0088.jpg

ジャワ海に面し、豊かな自然に囲まれた場所にCPB社の養殖場はあります。ここに、3,619面※もの養殖池がマス目状に並び、それぞれの池でえびの養殖を行なっています。(※養殖池1面あたり0.5ヘクタール=5,000㎡。一辺約71mの正方形の面積)
バナメイえびは100%の海水で育ちます。ジャワ海の約300mの沖合からパイプラインで取水した海水を、黒いビニールを敷いた養殖池にはり、適正な塩分濃度に調整。その後、水中の細菌をチェックして50~60万尾の稚えびを投入します。CPB社がえびの養殖で最も大切にしていることは、「より天然の海に近い環境でゆっくり、のびのびと健康的に育てること」。そのために、えびの病気予防は重要な課題の一つです。
一般的にえびはウイルスなどの影響を受けやすく、抗生物質などの薬剤を使用しないと生存率が上がらないと言われています。しかしCPB社では、薬剤は一切使用せずに、えびが育ちやすい水質環境を作ることに全力を注いでいます。えびに良い影響を与える善玉菌を繁殖させ、成育に適した水質を維持し、過密養殖の防止に努めるなど、これまで培ってきた経験を生かしてさまざまな策を講じています。また、バナメイえびは泳ぎながら成長するため、水中にある程度の酸素を必要とします。そのため、水車を使って常に新鮮な酸素を水中に送り込む工夫も行なっています。
与えるえさは、CPB社のえさ工場で製造したもので、原料は、魚粉やえび粉、小麦粉、イカの肝臓粉、大豆粕、加工工場で出た頭(一部)など。えびの成育にあわせて、調合する原料や砕く大きさを変えて与えています。3~4ヵ月間をかけて、稚えびは適正に管理された海水の中で新鮮な酸素を吸い、のびのびと育ちます。

 

稚えびについて。

DSC_0127.jpg

養殖場から車で4~5時間ほど離れた場所にあるCPB社のふ化場は、美しく水質に恵まれた海と豊かな自然に囲まれています。ランプン地区の養殖池に投入される稚えびは、このふ化場で生産されたもの。確立されたシステムのもと、親えびの交配から、ふ化した稚えびを養殖場へ出荷するまで、24時間体制で管理しています。
稚えびが育つ海水は、ふ化場に面した海の沖合200mからポンプを使って取水しています。きめの細かい河川の砂をフィルターにしてゴミや汚れを取り除き、オゾンを使って細菌などを殺菌。成育に適した水質環境で育てています。稚えびの親えびは、フロリダにあるCPB社の養殖場で育てられたもの。天然と養殖のバナメイえびを掛け合わせるなどして、生存率の高い稚えびを産む品質の良い親えびの生産に力を注いでいます。

 

生産者と管理者の良好な関係。

DSC_0124.jpg

えさやりや水質のチェック、清掃など、養殖池を日々管理するのは生産者の仕事。1生産者は1池を任され、自分たちの担当池のすぐそばに家を持ち、日々の養殖管理を行ないながら生活しています。あわせてCPB社のスタッフが、各生産者の1日の養殖状況を確認し、養殖が適正に行なわれているかをしっかり管理します。彼らは、生産者に養殖技術を伝え、有能な生産者を指導する教育的役割も担っています。
生産者の一人、スヨトさんに話をお聞きしました。「養殖をはじめて12年。CPBスタッフがしっかりと教えてくれた基本的な技術をしっかりと守り、日々取り組んでいます。これからも、安全でおいしいえびを作るために努力します」。掃除やえさやりなどを手伝うお子さん二人は、スヨトさんの後継者として養殖の勉強をはじめたそうです。 3,619の池があるということは、生産者も3,619家族いるということ。生産者と管理者の良好なコミュニケーションがあってこそ良い「バナメイえび」が育つ、と言っても過言ではありません。

 

「バナメイえび」の鮮度は、氷が命。

DSC_0137.jpg

稚えびを投入して3~4ヵ月後、食べごろに育ったえびは池揚げの時期を迎えます。作業を行なうのは、CPB社の池揚げ専門のスタッフたち。腰の高さまで水量を減らした池に入り、網でえびを囲い込みながら捕獲。手際良くコンテナに入れ、池から数十メートルほどの場所ですぐに、氷水で活けじめします。えびは体温が高いため、池揚げ後そのまま放置しておくと鮮度劣化が急激に進みます。また水に長く浸すと、身と殻の間に水が入り、ふやけた状態になってしまいます。氷は、えびの鮮度と品質を保つために欠かせないものなのです。
池揚げを終えた池は、完全に水を抜き、きれいに掃除をした後に天日干しの状態で約2ヶ月間、休ませます。

 

徹底した衛生管理のもと、加工・出荷される「バナメイえび」。

DSC_0199.jpgDSC_0192.jpgDSC_0220.jpg

氷水で活けじめしたえびは、車で15分ほどの場所にある加工工場へ搬入されます。ここで、機械と手作業を使い分けてサイズやグレードの選別、頭の除去を行ない、バラ凍結した後、袋詰め。金属探知機による異物混入のチェックを経て、生協用として出荷します。ここでも、池揚げ時の鮮度保持のため、えびを洗浄する以外はほとんど水に漬け込まず、氷で常に低温を保った状態で処理します。
DSC_0194.jpg 工場内は、今回取材用にカメラと筆記具の持込は許可されたものの、時計や指輪、ネックレスなどの持ち込みは一切不可。入室する際は、キャップや白衣、長靴の着用はもちろん、エアシャワーや粘着テープによる毛髪類、繊維などの異物除去、手洗い、手足のアルコール消毒など、衛生面での対策も万全です。
世界各国にえびを出荷するために、広々とした工場内にはさまざまな機械が立ち並び、たくさんのスタッフが集中して作業を行なっています。それでも、工場内は見事なまでに美しく、整理整頓が行き届いています。掃除専門のスタッフが床に落ちたゴミをひっきりなしに除去しているほか、えびの入ったコンテナは直接床に置かないなど、管理が徹底されているのです。こうした姿勢に、CPB社のえび作りへのこだわりを垣間見ることができました。

 

組合員のみなさんにお届けするまで、抜かりない品質管理。

DSC_0029.jpg

バナメイえびは、ランプンの加工工場を出荷して約1カ月後に、一度も解凍されることなく、輸入時の検査などを経てショクリュー宇部工場(山口県)に到着します。もちろん宇部工場でも、冷凍したまま袋詰め作業を行ないますので、池揚げ直後の鮮度そのままのバナメイえびを組合員にお届けしていることになります。



DSC_0022.jpg 到着したバナメイえびは、ショクリューの冷凍庫で保管。製品化するその日の分だけ取り出して、製品加工します。加工する前に、必ずCPB社の箱に打刻されている製品番号を控えます。これは、万が一製品に不備が出た際に、バナメイえびの生産履歴を追跡調査するため。CPB社では製品ごとに番号を付け、どの親えびから産まれた稚えびが、どの養殖池でどの期間に養殖されたものかを、しっかりと管理しています。工場の一角を占める、生協専用の製品ラインでで、バナメイえびの目視チェックと手作業による袋詰め、金属探知機による検査が行なわれます。
身がちぎれていないか、えびの尾が取れていないかなどを目視でチェックしながら、手作業で袋詰め。慣れた手つきで手際よく行なっているものの、スタッフの目はえびをしっかりと見据え、集中し、厳しくチェックしているのがわかります。目視と機械でしっかりと検査、袋詰めされたバナメイえびは、箱詰め後、-20℃の専用冷蔵庫で保管。次の日には生協に向けて出荷されます。

 

安全・安心へのこだわり。

kensa.JPG

CPB社では、えさの製造から稚えびの生産、養殖、加工に至るまで、すべてを一貫して行なっていますので、「いつ」「どこで」「誰が」生産したえびかすぐに確認することができます。また、各段階で不具合が生じた際にその原因を追跡しやすい環境にあり、問題点はすぐにフィードバックして改善しています。  検査体制も万全で、自主検査室において主に細菌や薬品、品質、臭気の各検査を、必要な段階で行なっています。加工場での検査にはじまり、輸出入時の公的機関による検査、日本での最終検査を経て、安全・安心のバナメイえびを組合員のみなさまへお届けしています。

 

知ればもっとおいしい!『知識の隠し味』

プリプリの食感そのままに、中華風の料理方はいかが?

<2007年8月4週「カタログえふ」より「エビチリ風」 所要時間25分 一人分145kcal>
【材料】(4人分)
無頭えび 360g/片栗粉 適量/サラダ油 大さじ1/白ネギ白髪切り 5cm
A)白ねぎのみじん切り 大さじ2/生姜とにんにくのみじん切り 各1かけ分/赤唐辛子の輪切り 1本分
B)水 大さじ5/ケチャップ 大さじ2/塩 小さじ2/3/砂糖 小さじ1/酒 大さじ1/酢 大さじ1/2/水溶き片栗粉 大さじ2々

 

【作り方】
1. えびは背わたをとり、尾を残して殻をむく。背に切り込みを入れ、片栗粉をまぶして沸騰したお湯で茹でる。 2. フライパンに油を熱して(A)を入れて炒める。(B)を加えて煮立たせ(1)のえびを加え、水溶き片栗粉でとろみをつける。 3. 皿に盛り、白髪ねぎを中央にのせる。

リンク「関連情報リンク集」

現在ありません。